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2019年10月

田中貴金属工業株式会社 貴金属市場部マーケティングセクション マネージャー 今村 卓二

  • 金市場の動向
  • プラチナ市場の動向
  • 為替市場の動向

金市場の動向 10月の動き
金価格チャート
ドル建て金相場
 月間最安値の1,466.10 ドルでスタートした10 月の金相場は、月初発表の米経済指標が軒並み弱い結果となったことからドル売りが優勢となると、3 日に月間最高値の1,517.10 ドルまで上昇。その後は月末にかけて1,500 ドルを挟んだ相場展開となった。
 月半ばにかけて、米中貿易協議の部分合意や英国のEU 離脱交渉進展を受けて逃避的な需要が後退し1,480 ドル近辺まで下落するも16 日発表の米9 月小売売上高が予想外に低調だったことから追加利下げ観測を強める形となり、1,490 ドル近辺まで回復。その後は同値付近で売り買い交錯する展開。月末の米FOMC では3 会合連続で利下げを決定。今後の金利について据え置かれる可能性が示唆されたことから急落する場面が見られたが、その後の米経済指標が軟調な結果であったことから、買い戻され、1,510.95 ドルで終了。
今後の見通し
 米FOMC では7 月・8 月に続き、3 会合連続で利下げに踏み切った。しかしながら、当面は政策金利据置き(利下げ打ち止め)が示唆されたことから短期的には大幅上昇するとは想定していない。一方で、米中貿易協議や英国のEU 離脱問題の先行き不透明感、各国中央銀行の金準備積み増しが一定のサポート材料となり、下値も堅いだろう。

プラチナ市場の動向 10月の動き
プラチナ価格チャート
ドル建てプラチナ相場
 881 ドルでスタートした10 月のプラチナ相場は、前月からの下落基調を引き継ぐかたちで値を下げ、4 日には月間最安値の873 ドルまで下落。その後は、軟調な米経済指標を背景とした利下げ観測の強まりや米中貿易協議の不透明感から底堅く推移し、11 日には900 ドルを突破。
 しかし、900 ドルを上抜ける材料には欠け下落へ転じると880 ドル近辺まで値を下げた。同値付近で売り買いが交錯した後は、英国のEU 離脱を巡り期限延長の可能性が示唆される中、相対的な割安感から資金が流入し900 ドルを突破すると930 ドル近辺まで急騰。月末にかけて金相場の急伸を受けて上値を伸ばすと、月末31 日には月間最高値の936 ドルで終了。
今後の見通し
 相対的な割安感から資金流入しやすい状況にあり、一時的に相場を押し上げる場面も想定されるが、需給構造に変化はなく、目新しい材料に欠けることから引き続き上値が重い相場展開を予想する。



為替市場の動向 10月の動き
ドル円為替チャート
ドル円為替相場
 10 月の為替相場は月初こそ弱含んだものの、月を通じて概ね堅調に推移する展開であった。108.19 円でスタートすると軟調な米9 月ISM 製造業・非製造業景況指数が市場予想を下回ったことなどを背景に7 日には月間最安値となる106.74 円まで値を落とした。
 しかし、その後は米中通商問題を巡る緊張緩和や協議進展への期待感から月の半ばにかけて108 円台を回復すると17 日にはEU と英国の間で離脱合意が報じられると、月の後半にかけても概ね堅調を維持し、29 日には月間最高値の109 円まで上値を伸ばした。月末31 日には108.88 円までやや値を落として終了。
今後の見通し
 米中通商問題を巡る協議進展への期待感はあるものの、既に両国が発動してきた関税を撤廃するまでには至らず、世界経済の減速感が徐々に進行する中で米国は更なる金利引き下げを強いられる公算が高いと予想しており、ドル円はやや軟調方向か。

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