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「感謝祭の休日を前に強含みに推移。
FOMC議事要旨も上値追いの材料に」

2017/11/24
Market Strategy Institute Inc.代表
金融・貴金属アナリスト
亀井 幸一郎

「感謝祭の休日を前に強含みに推移。FOMC議事要旨も上値追いの材料に」
(2017年11月23日記)

23日は感謝祭の休日のためNY市場は休場。したがって本日は、前日22日のNY市場の動きとポイントを取り上げます。

22日のNY市場の金価格は続伸となり、再び終値ベースで1290ドルを回復することになった。引き続き(欧米の生活カレンダー上の節目ともいえる)感謝祭の休日前ということから、ポジション(持ち高)整理の動きと見られる売買動向が続くことに。22日は発表された米10月の耐久財受注が予想外のマイナスとなったこともあり、ドルは売られ米長期金利は低下。NY時間外のロンドンの時間帯入り辺りから買いが優勢の展開となっていた金は、NYの通常取引入り後に静かながら上値追いの動きに転じることになった。

すでに市場参加者も減っていると見られる環境の中で、終盤には1290ドル台に乗せる動きに。この日は、通常取引終了後に10月31日-11月1日に開かれた連邦公開市場委員会(FOMC)の議事要旨の発表が控えていたが、その結果を見る前に1290ドル台乗せとなり、そのまま前日比10.50ドル高の1292.20ドルで取引を終了した。ちなみに10月の米耐久財受注は市場予想前月比+0.2%に対し-1.2%となった。前月までの3ヵ月連続で強含みに拡大していただけに意外性があった。

注目のFOMC議事要旨は、おおむね予想の範囲内といえるものだった。多くの参加者が近い将来の利上げは適切と判断していることが示された。市場ではすでに12月のFOMCにて追加利上げの実施が織り込まれているが、その見通しと整合性のある内容。このところ話題の物価上昇の鈍さについては、やはり多くの議論が交わされ見通しにも相違があることが判明した。多くの参加者は物価停滞の要因を「一時的で特殊なもの」としたが、複数の参加者は、一過性の要因だけではなく、より持続的な状況の影響を反映している可能性を指摘していることが判明。低インフレが長引いて企業や個人の物価予想そのもの(期待インフレ率)が下振れするリスクを指摘した。

議事要旨が公開された後に金市場は時間外の取引でさらに上値追いとなったが、こうしたインフレを巡る意見の割れが、先行き、つまり2018年の利上げ見通しに影響を与える可能性を読んだものと思われる。なお、このところの株高などを念頭に資産価格の上昇にも意見が交わされ複数の参加者が「金融の不均衡が増大している可能性」に懸念を示していることも判明した。
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