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「利上げ観測の高まりから一時は売られるも終盤に回復」

2017/02/22
Market Strategy Institute Inc.代表
金融・貴金属アナリスト
亀井 幸一郎

「利上げ観測の高まりから一時は売られるも終盤に回復」(2017年2月22日記)

NY市場が3連休明けとなった2月21日の金価格は、小幅な続落となった。続落とはいえ、NY時間外のロンドンの取引時間帯からNYの早い時間帯まで売りが先行し、1220ドル台半ばまで売り込まれたものの、その後買い戻され一時はプラス圏に浮上するという流れで、“下げ幅を縮小” という展開。このところ下げ局面ではNYの時間帯に積極的に買い向かう動きがみられるが、21日も同じ展開となった。NYコメックスの通常取引は前日比0.20ドル安の1238.90ドルで終了した。安値は1226.80ドル、高値は1240.20ドルとなっている。

21日の金市場は、アジアの時間帯から全般的にドルが買われる中で売り先行の展開となった。ロンドンの時間帯には、ユーロ圏製造業・非製造業PMI(購買担当者景況指数)が予想を上回り、欧州株が堅調に推移する中で金市場は売り優勢の流れが続いた。今週に入り連日、米地区連銀総裁の発言が続いており、おおむね利上げに前向きな内容となっていることから、そうした発言があるたびに売り優勢の流れに転じている。一方で、トランプ新政権の政権運営や欧州での政局への懸念が買い要因となる綱引き状態にある。

21日のNY市場で、金反転のきかっけになったのは、発表された米製造業PMIの内容が54.3と予想の55.4を下回ったこと。さらに非製造業も予想55.8に対し53.9と弱い結果となったことだった。両指数ともに前月からも悪化し、弱さも広範囲に及んだことがこのところの好調さに水を差すことになった。とはいえ、この水準は比較的堅調といえ、このところ発表された加速を思わせる内容ではなかったというところだ。

欧州では3月はオランダの総選挙が15日に予定されている。直近の世論調査では、反移民、反EU(欧州連合)をとなえる極右政党・自由党が与党の自由民主党をわずかに抑え支持率でトップに立っている。政党数が多く、分立というオランダゆえに当選者が増えても単独で組閣は難しく、政権与党となるのは難しいとみられる。それでも、反EU勢力の伸張はフランスなどの選挙に影響を与えるので無視できない。
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