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「NYの金は続落。
その後の英国の開票経過を受け大波乱の展開」

2016/06/24
Market Strategy Institute Inc.代表
金融・貴金属アナリスト
亀井 幸一郎

「NYの金は続落。その後の英国の開票経過を受け大波乱の展開」(2016年6月24日記)

6月23日のNY市場の金価格は続落となった。欧州連合(EU)離脱の是非を問う英国の国民投票がいよいよ始まったが、「Remain:残留」見通しが強く、多少の警戒はあれ、おおむね楽観ムードの中で23日の市場は、リスク・オン(リスク選好姿勢)モードで市況全般が進展した。金市場は前日まで4日連続安ということもあり目立った売りは見られないものの、やはり断続的な売りに弱含みで推移。アジアの時間帯からロンドンの午前までは1260~1265ドルの狭い範囲の取引で1260ドル台を維持。過去の予想精度が高かったとされる調査会社(Ipsos Mori)の事前調査が、離脱が46%に対し残留49%、未定5%と残留支持が優勢となっていたこともあり、英ポンドが買われた。金はこの段階では一時的に1260ドル割れを見たものの、おおむね1260ドル台を維持して推移した。

ちなみに未定の部分は、経験則から現状維持に回ることが多いとされる。すなわち残留に傾く割合が多いと見なされる。しかし、今回は現地のTV報道を見ていても、若者から年配者まで幅広く自らの意見を述べ、かつ行動しているところを見ると経験則は当てにならないかもしれない。

金市場の流れは、NYの通常取引に入っても変わらず、そのまま1260ドル台で終了した。NYコメックスの通常取引は前日比6.90ドル安の1263.10ドルで終了。安値は1256.90ドルとなった。

動きのあったのは、この後の日本時間の午前6時(現地23日午後22時)に投票が締め切られてからのこと。スコットランドの分離独立の住民投票で正確な分析をしたとされる、調査会社YouGavが締め切り直後に発表した実際に投票した4700人を対象にした調査で残留52%、離脱48%になったことをSkyNewsが公表。英ポンドは年初来高値を更新する急騰となる一方で金は1250ドル割れ寸前まで急落することになった。その後は、開票結果がBBCやロイターなどにより報じられている状況で、拮抗状態となっており、その動向で市況はかなり荒れた動きとなっている。

この中で、事前の見方として結果発表が早い地域には残留支持が多いことから、当初は残留が優勢に進むというものがあった。ところが、実際には開票結果が伝えられる早い段階から離脱支持が優勢になったことから、日本時間の午前の市況は荒れている。金価格はNY時間外のアジアの時間帯で1280ドル台まで急伸のあと再び1260ドル台急落状態となるなど、こちらも大荒れ。その後、残留が一時離脱を上回ったものの、再び離脱が上回り、差を広げる勢いを見せている。日本時間の正午前には、英BBCによると離脱支持910万票、残留864万票で差は拡大。これを受けドル円相場は一時100円割れに急落となり、金価格は1300ドルを突破するところまで急騰している。しかし、最終結果はまだ出ていない。
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