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「金はショート・カバー(売り方の買戻し)で反発。
本日はECB理事会」

2016/12/08
Market Strategy Institute Inc.代表
金融・貴金属アナリスト
亀井 幸一郎

「金はショート・カバー(売り方の買戻し)で反発。本日はECB理事会」(2016年12月8日記)

12月7日のNY市場の金価格は、主要指標の発表のない中でおおむね小動き。長期金利の上昇とドル高が止まっている中で、ファンドの売り方の買戻し(ショート・カバー)つまり益出しの買いに反発となったとみられる。NY通常取引の金は、取引開始の早い段階から買われ1182.30ドルの高値を記録、その後は水準を切り下げながら推移した。ちなみに午後に入ってからは、株式市場が騰勢を強め、NYダウ、S&P500種は過去最高値を更新して取引を終了した。NYコメックスの通常取引は、前日比7.40ドル高の1177.50ドルで終了した。12月に入り5営業日中4営業日1170ドル台での引け。ドル円相場もこう着状態にあることから、この間の円建て金価格にもほとんど動きなしという静かな展開。

FOMC(連邦公開市場委員会)を来週に控え、本日は欧州中銀(ECB)の定例理事会が開かれる。政策金利の据え置きと2017年3月としている資産買入れプログラム(量的緩和策)の延長が予想されている。ただし、内容的には市場の見方は割れている。

ここに来て金融政策から政府主導の財政政策への移行が、日米で強まっていることから、欧州でもそうした観点の論議がみられ始めていることがある。資産購入の延長についても6ヵ月との見立てが多いようだが、より短い3ヵ月から長い来年末まで9ヵ月延長というものもある。毎月800億ユーロの買付け額を段階的に減らすという“テーパリング”論議も出始めており、今回は見送られたとしても、今後について理事会終了後のドラギECB総裁の記者会見での発言内容が注目されている。今回は、ECBスタッフによる四半期経済見通しが公表される予定となっており、来年は主要国での選挙も注目されている折でもあり、注目度は高い。ドル買いに偏った市場に、一石を投じる結果になるのか否か。
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