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「大統領選を1週間後に控える中、金は安定的に推移」

2020/10/28
Market Strategy Institute Inc.代表
金融・貴金属アナリスト
亀井 幸一郎

「大統領選を1週間後に控える中、金は安定的に推移」(2020年10月28日記)

10月27日のNY市場の金価格は3営業日続伸となった。新型コロナ感染拡大が止まらず、景気への影響が懸念され、この日もダウ30種平均とS&P500種は続落となった。前日はドル高でも安全資産として買われた金だが、この日はロンドンの午前からNYの早朝にかけてドルが買われた際に、1910ドル近辺から一時1900ドル割れに急速に値を消す動きが見られた。しかし、NYの通常取引入り後にドル買いの動きは一服し流れは反転。徐々に水準を切り上げNY時間のお昼前には再び1910ドル台に復帰した。その後は、目立った動きは見られず、ほぼ横ばいで推移して終了となった。NYコメックスの通常取引は、前日比4.80ドル高の1911.90ドルで終了となった。

米大統領選が1週間後に迫り、金市場でも取引は総じて減っている。各種世論調査の平均値を割り出し発表している政治専門サイト、リアル・クリア・ポリティクスのデータでは、10月26日時点での支持率はバイデン候補50.7、トランプ候補43.3と、バイデン候補が安定的にリードを保っている。ただし、勝敗を左右すると見られる激戦州で、トランプ、バイデン両候補は接戦を繰り広げていることから、金に限らず市場横断的に結果を待ちたいとの様子見ムードが強い。また、そもそも結果が順調に出るとの予想は少なく、先行きの不透明感を一層高めている。このところ、貴金属の中のみならず金融市場との比較でも金価格がレンジ相場ながら落ち着いた動きになっているのは、そのためと思われる。少なくともここで積極的に金を売り込む動きにはならないと思われる。

ちなみにロイターが伝えるところでは、米フロリダ大学の集計では 大統領選の期日前投票が27日時点で7000万人を超えたとされる。投票日まで1週間を残し、2016年の前回選挙での投票総数の半分を上回る規模としている。

欧州及び米国での新型コロナの感染拡大に、歯止めがかからない状況が続いている。ロイターの集計では米国の過去7日間の新規感染者数は50万人近くに達したとされる。中西部で新規感染者数や入院者数が過去最多を更新している。米大統領選の激戦州と重なるが、ペンシルベニア州では27日、新規感染者数が過去最多となった。ウィスコンシン州でも、新規感染者と死者がともに過去最多を更新したとされる。欧州では、ドイツのメルケル首相が拡大阻止のためレストランの閉鎖や大型イベントの中止を検討中とされ、フランスやスペインなどは春先のようなロックダウンに近づくとの見方もある。

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