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「売り一巡も不安定な金、プラチナとの価格差縮小」

2020/11/26
Market Strategy Institute Inc.代表
金融・貴金属アナリスト
亀井 幸一郎

「売り一巡も不安定な金、プラチナとの価格差縮小」(2020年11月26日記)

11月25日のNY市場の金価格は小幅に反発となった。英製薬アストラゼネカと英オックスフォー大学が開発中の新型コロナワクチンが、他社製品に比べ保存が容易で低コストにもかかわらず、高い有効性が認められるとの報告から、経済正常化が想定より早まるとの期待の高まりの中で大きく売られた金。25日の金市場は、週初からの大幅安に対する自律的反発が期待されたが、反発力は弱く前日終値水準で取引を終了することになった。NYコメックスの通常取引は前日比0.90ドル高の1805.50ドルで終了した。アジアからロンドンさらにNYの時間帯を通し、この日の金市場は静かな値動きとなった。感謝祭前に大きく売られたことで、売り一巡感が漂うものの、積極的な押し目買いは見られななかった。価格は前日の終値を挟み1800~1810ドルのレンジ内の値動きに始終。NYの時間帯にレンジを上抜けたものの1816.30ドル止まり。1810ドル超の水準を維持できずに終了となった。ただし、下値支持線と目される200日移動平均線(1790ドル台)を維持した状況にある。

銀価格も金に追随する値動きに中で、対照的な動きはプラチナ。ワクチンへの期待を映すこのところの株高に合わせるように、経済正常化に伴う需要回復期待から、この日も上昇し続伸で終了となった。11.50ドル高の969.80ドルで終了。それぞれのNY市場での終値比較で、11月6日に1052.30ドルあった金との価格差は、25日時点で835.70ドルまで急速に縮小している。

この日の米国株市場はまちまちの展開となった。前日に初めて3万ドルの大台に乗せたダウ30種平均は、感謝祭の祭日を前に利益確定売りが優勢となり反落。一方、ハイテク株主体のナスダック総合指数は3営業日続伸で9月に記録していた過去最高値を終値ベースで突破した。祭日の関係で1日早く米労働省が発表した前週の失業保険新規申請者数は、前の週から3万人増加し77万8000件となった。市場予想は73万件への減少を予想していた。新型コロナの急激な感染拡大で一時解雇などが増加し、雇用の回復が止まっていることを示すもの。同時に発表されたデータでは、11月7日の週に何らかの失業保険を受けた人は2045万人と、前週比13万5000人増加。ちなみに前年の同時期は148万人余りだった。

またこの日は、米連邦準備理事会(FRB)が、11月4~5日に開いた公開市場委員会(FOMC)の議事要旨を公表。市場と経済への支援を強化すべきという考えを多くの参加者が示していた。「感染の拡大や財政刺激策の欠如」を下方リスクとしており、早ければ12月中旬の次回会合で量的緩和政策の拡充を検討する方針が示された。

※11月26日のNY市場は感謝祭の祭日で休場となります。
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